こんにちは!創です。
今までは運営上のテクニックを主に紹介してきましたが、今回からは少し趣向を変えて「作る力と売る力」というシリーズものの記事にしていきたいと思います。
よく、「フリーランスは市場価値をとことん高めろ」ということを言われます。
言っていることは分かるのですが、では具体的に何をどうしたらいいのでしょうか?
色々考えた結果、僕なりに公式を見つけました。
kajiiは何とか今の仕事で食べられているので市場価値があると思っていますが、ではそれぞれの要素でkajiiがどんな強みを持っているか説明します。
希少性について
これは分かりやすいと思います。
kajiiは「日用品から、新しい楽器を作りだす」という希少性を持っています。
音楽に携わる人の中でも、自分で楽器から作ろうという人はかなり少ないのです。
また作ると言っても、木や竹、金属などを丁寧に加工して、既存の楽器を「再現」する方がほとんどです。
日用品を材料に、というのはある意味子どもでもやっていることですが、新しい楽器を生み出せる人はほとんどいないということです。
また、kajiiの強みは、実は楽器作りそのものではなく演奏技術にあります。
お互い元々一つの楽器を長くやっていたこともあり、そこそこの演奏技術があります。
(ただし、そこそこです。純粋に演奏分野のトップはとても取れません)
楽器は作って終わりではなく、演奏して初めてその価値が発揮できます。
ですので、「日用品手作り楽器の演奏」という限られたジャンルでは恐らくkajiiが1位を取れていると思います。
こんなテーマの企画があればまず僕たちが呼ばれます。
また、希少性は「どんな風に人の役に立つのか?」まで落とし込む必要があります。
「子どもが喜ぶ」「意外性のある企画が打てる」など、あ、これ私の仕事でも使えそうだな、と思ってもらえる形で伝えるのが大切です。
それぞれが単体では業界唯一の技術・アイディアではありませんが、ある程度高いところでバランスが取れています。
クオリティについて
クオリティとはイコール信用です。
「この人になら任せて大丈夫」と思ってもらえることです。
そのためには、「品質の高い実績、作品を多数持っている」ことが必要になります。
kajiiの場合は、分かりやすい実績としてテレビ出演があります。30以上あります。
また、楽器の数ですね。今まで作ったオリジナル楽器は100を超えています。
こう書くと、たとえkajiiのことを知らない方でもある程度の品質が予想できると思います。
「クオリティが分からない人」と、「ある程度高いクオリティが約束されている人」ではどちらに頼むかは明白ですよね。
相手にとって分かりやすい形で実績、作品を多数提示します。
需要(市場)について
「生まれるのが10年早かった」みたいな言葉がありますが、珍しいコンセプトというのはなかなか受け入れられづらいものです。
とはいえ、波はいつ来るか分かりません。
タイミングというのはとにかく読めないものなので、いつ波が来ても掴めるよう、日ごろからしっかり準備しておく必要があります。
kajiiも、なんとか食べられていますが、もう少し大きな波を掴みたいとも思っています。
そのために毎日様々な準備をしている状態です。
また、市場には様々なライバルが現れます。
どれだけ希少性が高くても、魅力がしっかりと伝わらないと競合にあっさり負けます。
自分の力を、どんな風に役立てられるかという「提案力」を高めないとせっかくのタイミングを逃してしまいます。
ここぞというタイミングで、「ウチしかないでしょ」という提案が即できるかです。
市場価値の公式
重要なのはそれぞれの要素が掛け算になっているところです。
例えば希少性がなければ、非常に多くの人を相手に戦うことになります。
大企業や環境が整っている人が圧倒的に有利です。
クオリティーが低ければ、人気が出たときに簡単に同じ分野に参入されて、自分の競合優位性がなくなるでしょう。
また需要がなければ、どんなに希少性があっても食べて行くのは難しくなります。
ということで、すでにビジネスを持っている方はもちろん、これから始めるという方も上記三つのポイントを強くしていけると良いかと思います。
強くしていく順番について
僕のお勧めとしては、ある特定の狭いジャンルでスピーディーにクオリティを高めて、それを一般にわかりやすくパッケージングして売り込むという順番です。
つまり、①希少性を高める、②クオリティを高める、③需要を作るという順番です。
これはいわゆるビジネスの常識とは正反対です。
通常どんなに良いものを作っても、欲しがる人がいなければビジネスとしては成り立たないと言われます。
つまり普通は①需要に応える、②クオリティの高いものを提供する、③希少性を高める(付加価値をつける)という順番なのです。
ただ、この考え方は常識ですが、常識=激戦区になるということを覚えておいてください。
つまり、わかりやすくみんなが欲しがるものというのは次から次に人が参入してくるということです。
それよりも、「自分の強みを活かしたコンセプトに、自分が食べていけるだけの需要を作る」という方が、大変かもしれませんが長い目で見れば楽ですし、何より楽しく生きられます。
※よく、飲食店でこの考え方をすると速攻潰れるという意見がありますが、これは初期投資と運転資金が大きく長い目で見られないためかと思われます。
ローコストで運営できていく個人業についてはこの順番がおすすめです。
以上、少し長くなりましたが「市場価値について」でした。
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